目がかゆい

目のかゆみ

主に、まぶたや結膜についた外的要因によるアレルギー反応や、刺激によってかゆみの症状が現れます。さらに、炎症反応がかゆみの症状を強めることもあります。

日常生活から考えられる原因

目の乾燥

涙は目を保護するために大切な役割を担っていますが、この涙の分泌が減少したり、蒸発したりすると、目が乾燥して痒みを助長させてしまうことがあります。パソコンやスマートフォンを注視し続けることやエアコンの効いた部屋で長時間過ごすこと、車の長時間運転はまばたきの回数が減ってしまい、目が乾燥してしまう要因となります。また、過度なストレスは自律神経の働きを低下させ涙の分泌を抑えてしまうのでかゆみを招きます。

コンタクトレンズの間違った使用法での装用

決められた装用時間を守らずコンタクトレンズを長時間使用したり、洗い方が不十分な汚れたコンタクトレンズを使用したり、間違った方法でのコンタクトレンズの装用を続けることにより、コンタクトレンズに吸着した汚れなどのアレルゲンの成分に反応してかゆみが出る場合もあります。

花粉やハウスダストなどのアレルギー

花粉やハウスダストなどのアレルゲンの刺激で炎症を起こし、かゆみの症状が現れます。花粉など季節によるものを季節性、ハウスダストのように一年中症状が続くものを通年性と言います。

眼科疾患

麦粒腫・細菌性結膜炎・ウイルス性結膜炎・アレルギー性結膜炎・春季カタルなどの疾患によってかゆみが現れます。また、慢性的な炎症による霰粒腫・目の乾燥によるドライアイなどもかゆみを生じます。

目のかゆみを伴う疾患

アレルギー性結膜炎

アレルゲンとなる異物が結膜に入って、強い目の痒みや充血が生じます。また、白目部分の結膜がむくんでブヨブヨになることがあります。通年性と季節性があり、またコンタクトレンズの汚れなどが原因になることも明らかになってきました。

春季カタル

花粉やハウスダストが原因で、アレルギー性結膜炎が重症化したものです。強いかゆみと眩しさ、充血、糸のような目やにが出ます。病状が進行すると、まぶたの裏に白いぶつぶつができます。春から夏にかけて悪化しやすく、アトピー性皮膚炎のお子さんが発症しやすいとされています。

細菌性結膜炎

結膜炎の主な症状は、目やにや充血、かゆみ、涙目、異物感などです。細菌性結膜炎は、黄色ブドウ球菌に感染して起きる結膜炎で、黄色い膿のような目やにが出るのが大きな特徴です。他人へうつりませんが、免疫力の低い高齢者は慢性化することがあります。

ウイルス性結膜炎(はやり目)

アデノウイルスに感染することが多く、粘着のある目やにや充血、まぶたの腫れが主な症状です。また、夏のプールで感染することが多い咽頭結膜熱(プール熱)は、目のかゆみと同時にのどの痛み、発熱、吐き気、下痢、倦怠感などの全身症状が現れます。学校保健法で登校停止となるほど、他人への感染力が強く注意が必要ですので、眼科専門医へ相談してください。

霰粒腫(さんりゅうしゅ)

まぶたの内側の皮脂腺に、分泌物が溜まった状態で、まぶたの中に球状のしこりができます。このしこりは、まぶたの中でグリグリと動きますが痛みはありません。時々かゆみを感じる程度でが、感染を伴うと痛みが出てきます。

麦粒腫(ばくりゅうしゅ)

まぶたの一部が赤く腫れ、かゆみが生じます。まばたきをすると痛み、まぶたが重くなる、膿を持ったところが白くなるといった症状が見られます。主な原因は、まぶたの縁や内側の皮脂腺に黄色ブドウ球菌に感染することで起こります。

ドライアイ

目の表面を保護している涙が減少し、蒸発することで角膜が乾燥してしまうのをドライアイと言います。目を酷使することや、エアコンなどで乾燥した部屋に長時間過ごすことで引き起ります。涙の減少によって、角膜に必要な酸素や栄養分が不足し、かゆみや異物感、充血、目の疲れが起こります。

眼瞼炎・眼瞼縁炎(がんけんえん・がんけんえんえん)

まぶたに起こる炎症を総じて眼瞼炎、まつ毛根本付近にできる炎症を眼瞼縁炎と呼びます。かゆみや痛みが起こり、原因によって異なりますがただれや水疱が起こることがあります。ウイルスや細菌によるものと、点眼液や石鹸、化粧品などの刺激によるものとあります。

日常生活でできる予防法

細菌やウイルスから目を守る

目を手で触らない、擦らない、手を良く洗う、結膜炎患者と生活用品を分ける、プール後は眼を良く洗うなど、目を細菌やウイルスから守ります。

こまめな掃除で清潔を保つ

こまめに部屋を掃除し、ほこりやダニなどのハウスダストを除去します。カーペットを敷かない、布団はこまめに天日干しし、ダニの繁殖を防ぎ、ホコリを除去します。

花粉を避ける

花粉の飛散時期に外で出かけるときは、マスクや帽子、眼鏡やゴーグルなどを装着しましょう。花粉の付きにくいツルツルした素材の服を選んだり、飛散ピーク時間をさけたり、風の強い日の外出を避けるなど花粉を避けることが大切です。

目の乾燥を防ぐ

パソコンやスマートフォンなどの画面を注視し続けている時や長時間の運転時は、極端にまばたきの回数が減っています。まばたきの回数が減ると、涙の分泌が減ってしまい、目が乾燥してしまいます。また、エアコンの効いた部屋に長時間過ごすのは避け、加湿器を設置するなど適度な湿度を保ちましょう。さらに、夜は涙の分泌量が少ないため、早めに寝ることも大切です。

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